対象:頸髄損傷で生活が変わり、制度の申請に不安を感じている方へ
頸髄損傷になった直後、私は「何が使えるのか」「どこに相談すればいいのか」まったくわかりませんでした。
でも、ありがたいことに、日本には障害があっても暮らしていけるための制度が整っています。
この記事では、私が実際に使っている制度の申請方法を、できるだけわかりやすくまとめます。
「何から始めたらいいの?」と不安な方の手助けになればうれしいです。
① 身体障害者手帳の申請
これはすべての支援制度の“入口”になる大事な手帳です。
手帳がないと受けられない支援も多いため、まずはここからスタートです。
申請の流れ
- 主治医(※指定医)に「身体障害者診断書・意見書」を書いてもらう
- 写真(縦4cm×横3cm)と本人確認書類を用意
- 住んでいる市役所の障害福祉課に提出
- 約1〜2ヶ月後、等級が決定 → 手帳が交付される
ポイント
- 診断書は「身体障害者福祉法の指定医」が書く必要あり
- 写真は証明写真機でもスマホでもOK(サイズ指定あり)
② 介護保険サービスの申請(訪問介護・福祉用具レンタル)
私は40歳を過ぎてから頸髄損傷になったので、介護保険制度の対象でした。
この制度では、ヘルパーさんの支援や、マットレスなどの福祉用具をレンタルしています。
申請の流れ
- 市役所の介護保険課に「要介護認定」を申請
- 調査員が自宅又は入院先を訪問し、生活の様子を聞き取り調査
- 主治医の意見書も必要
- 約1ヶ月後、「要介護◯」と判定 → 利用開始
- ケアマネジャーと契約してサービス内容を決定
ポイント
- 利用開始までに時間がかかるので、早めの申請が大切
- ケアマネジャーが制度の案内や手続きのサポートをしてくれる
③ 障害福祉サービス(重度訪問介護・移動支援など)
介護保険だけではカバーしきれない部分(外出や長時間の支援)には、障害福祉サービスが使えます。
私はここで、重度訪問介護と移動支援を利用しています。
申請の流れ
- 市役所の障害福祉課に相談
- 相談支援専門員(制度の計画を立てる人)を決める
- 専門員と面談して「サービス等利用計画案」を作成
- 書類一式を提出
- 支給決定通知が届き、サービス提供事業所と契約 → 利用スタート
ポイント
- 相談支援専門員は「相談支援事業所」に連絡すると紹介してもらえる
- 移動支援は、通院だけでなく買い物や外出にも使える便利な制度
④ 補装具費の支給(車いすの購入)
私が使っている車いすは、補装具費支給制度を使って購入しました。
入院中のリハビリ期間中に、理学療法士(PT)さんと相談しながら決めました。
入所先の「国立障害者リハビリテーションセンター」では、複数の車いす業者が出入りしていて、
実際に試乗しながら選ぶことができ、自分に合った仕様をじっくり決めることができました。
申請の流れ
- 業者と相談し、仕様と見積もりを決定
- 市役所の障害福祉課に「補装具費支給申請書」と見積書を提出
- 審査・判定 → 支給決定通知
- 製作 → 納品 → 自己負担分(1割程度)を支払う
ポイント
- 申請前に購入してしまうと補助が出ないので特に注意!
- PTや業者と相談しながら選ぶと、身体に合った車いすを選べる
おわりに
制度って、最初は本当にむずかしく見えます。
でも、私は病院の医療相談員、市役所の窓口、相談支援専門員、ケアマネさんなど、
いろんな人の助けを借りて、ここまで来られました。
焦らず、ひとつずつ。
自分に合った制度を見つけて、活用していくことで、生活はどんどんしやすくなります。
このブログが、制度のことで不安を感じている誰かの背中を、ほんの少しでも押せたらうれしいです。
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