制度は「使って終わり」じゃない。福祉制度を活用するときに気をつけたいこと

制度活用

対象:福祉制度をこれから使う障害のある方、そのご家族や支援者の方へ

身体に障害があると、生活を支えるためにいろいろな制度を使うことになります。
たとえば、身体障害者手帳、介護保険、重度訪問介護、移動支援、補装具費支給(車いすや装具)などがあります。

制度はとてもありがたい存在ですが、実際に使ってみて「ここに気をつけておけばよかったな」と思うこともありました。
今回は、福祉制度を活用するときに気をつけたいポイントを、実体験をもとにご紹介します。

1. 制度は「申請して終わり」じゃない

多くの制度は、一度申請すれば終わりというわけではありません。
たとえば、重度訪問介護や移動支援には定期的な見直しがあり、補装具(車いすなど)には耐用年数があります。
そのため、一定の期間が過ぎたら、再び申請が必要になる場合があります

制度を使い続けるには、「いまの支援内容が今の自分に合っているか?」を定期的に見直すことが大切です。

2. 障害の程度が変わったときは、早めに伝える

障害のある方の状態は、日々同じとは限りません。
体力が落ちたり、逆にできることが増えたりすることもあります。
そうした障害の程度の変化があった場合には、早めに支援者(ケアマネ、相談員、市の担当者など)に伝えることが大切です。

支援の内容や時間数は、その時点の状態に合わせて決められています。
そのため、現状と合っていないと感じたときには、見直しや変更の相談をすることが必要です。

3. 自分で調べるのも大切。でも「相談」も大事

インターネットで制度について調べることはとても有効です。
でも、制度は地域によってルールや対応が少しずつ違います。
ネットの情報だけに頼らず、自治体の窓口や専門職に相談することも大切です。

相談先としては、福祉機器店、相談支援専門員、地域包括支援センターなどがあります。
「ちょっと聞きにくいな…」と思っても、相談してみるとスムーズに進むことも多いです

4. 周りの人との連携が必要

制度を使っていく中で、ヘルパーさんや福祉用具の業者さん、市の職員さんなど、さまざまな人との関わりが生まれます。

大切なのは、「何をしてほしいか」「どこが困っているか」を自分の言葉で伝えること
うまく言えないときは、メモや写真を使って伝えるのも効果的です。

5. 書類はしっかり保管しておく

制度の申請や更新には、以前の記録が必要になることがあります。

  • 障害者手帳のコピー
  • 支給決定通知書
  • 計画書や診断書の控え など

こういった書類はまとめてファイルに保管しておくと、あとでとても助かります

まとめ

制度は、生活を支えるための「道具」です。
でも、その効果を最大限に活かすには、ちょっとした注意や準備が必要だと感じています。

  • 障害の状態が変わったら、支援者に相談
  • 書類はきちんと保管
  • 自分の思いや希望を伝える
  • 制度は“活用してこそ意味がある”

これから制度を使う方や、家族を支える方にとって、少しでも参考になればうれしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました