岸田奈美さんのエッセイ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』を読みました。
この本は、笑えて泣けて、最後には「家族って、いいな」と思わせてくれる、あたたかい一冊です。
私は頸髄損傷で、車いすを使って生活しています。この本に登場する奈美さんのお母さんが、車いすに乗りはじめた時の描写には、胸がギュッと締めつけられるような気持ちになりました。
段差、坂、視線――車いすユーザーにしかわからない「落ち込む瞬間」
奈美さんのお母さんが、ちょっとした段差で前に進めなかったり、坂道を途中であきらめたりする場面があります。
それを読んだとき、「ああ、わかる」と思わずつぶやいていました。私も、初めて車いすで外に出たとき、ほんの数センチの段差に怖くなったことがあります。誰かがいないと越えられないと知ったとき、自分が「できない側」にいると実感して落ち込みました。
でも、この本ではその経験を、ユーモアを交えながらも丁寧に描いています。悲しみだけではない、前向きなやさしさを感じました。
「家族だから」ではなく「愛したから」
タイトルの言葉、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』。この言葉に、本書のテーマがすべて詰まっていると感じます。
血のつながりがあるから、という理由ではなく、「大切だと思った相手」が、自然と家族になる。これは障害のある私にも強く響きました。
私も、家族だけでなく、友人やヘルパーさん、さまざまな人に支えられてきました。そうした人たちを、私は“家族”と呼びたいです。
ドラマも面白くて泣ける
この本はテレビドラマ化もされていて、そちらも本当に素晴らしかったです。笑えるのに、気づいたら涙が流れている――そんなドラマでした。
文章で感じたあたたかさが、映像でもそのまま伝わってきました。本と合わせて、ぜひ観てほしいです。
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まとめ
この本は、障害がある人もない人も、「誰かを思う気持ち」にやさしく寄り添ってくれます。
車いすでの生活に不安や苦しさを感じたことがある方には、特に読んでほしい一冊です。きっと、心がすっと軽くなります。
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