車いすユーザーのための車選びのポイント:乗り移りやすさを最優先に

リハビリと日常

この記事のおすすめ対象者

  • 車いすを使っている人で、これから自分の車を購入したい人
  • 家族やパートナーが車いすユーザーで、一緒に乗る車を選びたい人
  • 車種が多すぎて「どんな基準で選べばいいの?」と迷っている人

私のような車いすユーザーが車を選ぶときに一番大切にしていたのは「乗り移りやすさ」です。特に、障害の影響で腕の力が健常者のときの3分の1しか使えないので、座席の高さやドアの開き方が大きなポイントになります。デザインが良くても、また価格が安くても、自分が安心して乗り移れる車でなければ長く使えません。でも長く乗ることを考えると、内装にはこだわりたい気持ちでした。

結論

車いすユーザーが車を選ぶとき、最も優先すべきは「乗り移りのしやすさ」です。どれだけ格好いい車や人気の車でも、毎日の乗り降りが大変なら、使い続けること自体が苦痛になってしまいます。

理由

車を使うたびに必ず行うのが「車いすからシートへの移乗」。

これは1日1回ではなく、買い物、病院、通勤、ドライブ…と何度も繰り返す動作です。

  • ほんの数センチの高さの違いで「楽に乗れる」か「肩に負担がかかる」かが決まる
  • 移乗が大変だと外出そのものが億劫になる
  • 移乗が楽だと、車に乗るハードルが下がり「出かけよう」と思える

つまり、車いすユーザーにとって「車は自由を広げる道具」でもあり、「移乗が難しいと自由を奪う存在」にもなりかねないのです。

具体例

1. SUVよりセダンが楽だった体験

私は最初、SUVが人気だからと候補にしていました。しかし試すまでもないく、車高が高く、シートが上にあるため移乗がとても大変だなと。

その一方で、セダンはシートの高さが車いすの座面に近く、移乗ボードをつければ、ほぼ横にスライドするように移乗できたのです。この違いは、毎日使うことを想定すると本当に大きいものでした。

2. ミニバンの落とし穴

ミニバンは「広くて便利」と思いがちですが、実は車高が高いことが多く、SUVと同じく移乗に苦労するかなと。

また、助手席の高さが合わないと「せっかく広いのに自分が使いにくい」ということにもなりかねません。

3. 装備や改造でカバーできることも

  • 車いすを収納するために「オートボックス」を取り付ける
  • 移乗を助ける「移乗ボード」を使う
  • 左アクセルや手動運転装置など、自分の体に合った改造をする

こうした工夫で使いやすくできますが、やはり基本は「移乗のしやすさ」です。土台が合っていなければ、補助的な装備では根本的な解決になりません。

まとめ

車いすユーザーが車を選ぶとき、デザインや人気に流されず、まずは 「自分が無理なく乗り移りできるか」 を基準にしてください。

  • 車高は高すぎないか?
  • シートの高さは自分の車いすと近いか?
  • ドアの開き方は移乗しやすいか?

これを確認して選ぶことで、毎日の移乗が楽になり、外出のハードルがぐっと下がります。

車は「自由を広げるパートナー」です。だからこそ、自分の体に合った車を選び、快適なカーライフを手に入れてください。

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