「もう運転できない」と思っていたけれど…
こんにちは。私は頸髄損傷C6で、現在は車いすを使って生活しています。事故後、まさかまた車の免許のことを考える日が来るとは思っていませんでした。
でもある日、「運転免許の更新はがき」が届いたんです。
正直、「まだ有効だったの!?」と驚きました。
そしてそこから、期限切れだった免許を無事に更新できたという話です。
同じように障がいを持った方や、そのご家族の参考になればうれしいです。
1 免許更新の通知が届いたのは回復期病院にいたとき
事故から約1年がたった頃、私はまだ回復期病院でリハビリ中でした。
そのとき、家族から「免許の更新通知が届いてるよ」と聞かされました。
「え?もう運転できないと思ってたけど…」
正直、更新する意味もピンときていませんでした。
2 その後、リハビリ病院を経て「国リハ」に入所
回復期病院のあと、私はリハビリ専門病院へ転院し、さらに国立障害者リハビリテーションセンター(通称:国リハ)に入所しました。
この施設では、障がいに合わせた生活訓練や運転訓練が受けられます。
最初は「もう車なんて無理」と思っていましたが、国リハで左足で操作できる改造車を見て、少し希望がわいてきました。
3 実は免許の期限が切れていた…でも、救済制度があった!
しばらくして「そういえば免許どうなったんだろう」と思い出し、確認したところ、更新期限はすでに過ぎていました。
「やっぱり無理だったか…」と落ち込みましたが、調べてみると特例制度がありました。
4 【ポイント】入院・入所していた場合、免許は「最大3年まで」更新できる!
<道路交通法 第94条より>
病気やケガ、入院などやむを得ない理由がある場合、
更新期限を過ぎても3年以内なら更新が可能なんです!
これは私のように、リハビリ施設などに入所していた人にも使える制度です。
5 事前に免許センターに電話しておいたのが正解だった
私は国リハに入所したタイミングで、地元の免許センターに電話をして事情を説明しました。
そのときに、こんなことを確認しました:
- 期限が過ぎていても更新できるか?
- どんな書類が必要か?(入所証明書or診断書)
- どこで、どんな手続きをすればよいか?
この電話での事前確認が、後の手続きをとてもスムーズにしてくれました。
6 一時帰宅中に、免許センターで更新してきました!
地元に一時帰宅したタイミングで、免許センターへ行きました。
センターはバリアフリーになっていて、職員の方もとても親切でした。
実際の手続きの流れはこんな感じ:
- 受付で「入所中に期限が切れていた」ことを説明
- 国リハの入所証明書(これだった気がします、うる覚えですみません)を提出
- 書類確認・視力検査
- 左足でアクセル・ブレーキを操作できるか、移乗ができるかシミュレーターでチェック
→ 職員の方と一緒に操作を確認しました - 写真撮影・30分の講習
- 無事、免許更新完了!
※免許証の「条件欄」には、
「左足操作装置を使用」などの記載が追加されました。
7 まだ車には乗ってないけど、近々は
その後、私は左足でアクセルとブレーキを操作する車で、国リハの路上運転訓練を受けました。
なお、車の購入や改造については、別のブログに書きます。
事故直後は、「もう一生運転なんてできない」と思っていました。
でも今は、「また自分の運転でどこかに行けるかもしれない」と思えるようになりました。
この希望が、リハビリをがんばる大きな力になっています。
8 まとめ:免許が切れていても、あきらめなくて大丈夫!
- 入院・入所中だった場合は、最大3年まで更新できる特例制度があります
- 事前に免許センターに電話相談するのがオススメ
- 入所証明書など、必要書類をそろえればOK
- バリアフリー対応なので、車いすでも安心です
そして何より、
「もう無理だ」と思っていたことが、
「またできるかも」に変わったとき、
人は前を向けることができます。
免許を更新できたことは、私にとってただの手続きではなく、未来への希望になりました。
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